とても曖昧で不確定だけど、それなりにはちゃんとしている医療

 

研修医を1年間やってきて、ぼやっとだけど病院で行われる診断・治療というものが掴みかけてきた今日この頃。

 

 

 

後輩にどんな本をオススメしようかと思って、本をいろいろ読んでいたら、ついつい読み込んでしまった「構造と診断 ゼロからの診断学」岩田健太郎著。

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この本を読んで、すっきりした。

尊敬する先生もいれば尊敬したくない先生もいて、でも尊敬したくない先生の言うことも一理あったりして戸惑う日々を送っているけれど、やっぱり名医の考え方はしっくりくる。軸を教えてくれる。

 

診断は検査を進めていけば、バシッと決まるものだけじゃなく、もっと幅があるもの。

 

そもそも診断自体人間が現象に対して概念的な名前を付けただけであって、実際に起こっている現象は、人それぞれ背景が違い、病型や経過も異なってくる。

 

検査だって現象そのものを捉える事はできず、現象が醸し出す周辺にあるものというか、体温計の39.2度という数字であったり、聴診上でのcoarse crackle音だったりして、病気そのものではない。

 

診断も検査もあいまいなものだけど、出来る限り情報を得て本質を掴み取るよう努力し、でも掴みきれないことが多々ある中で、大きな落とし穴に落ち入ることなく、妥当と思われる治療を行っていくのが医療。

 

なんだか難しい言葉ばっかりになってしまったけど、そういう複雑な医療を言語化して説明してくれていて、実際にどう行っていけばいいか指南してくれた。

 

 

1年経験できたからこそ自分の中で理解できた。

 

そして次の1年で医療においてどんなことを学ぶべきか見えてきた。

 

「ちょっとだけ経験のある研修医」(3年目くらい)になると、逆に中途半端にコモンな病気を診てしまい、かといって十分なほどの「怖い経験」をしていないためにうっかりの見逃しが増える (ような気がする)。思うに、そういう意味では1年目の医師よりも3年目の医師のほうが恐ろしいことが多い。

「コモンな病気を診ることができる」とは、「恐ろしいまれな病気」にさらされて健全な免疫をつけ、地雷を踏まない能力があってはじめて担保されるのである。

 

というわけで、コモンな病気の診断・治療ができるようにする。そのあとは、恐ろしいまれな病気を机上や病院で学び、見逃しがないようにしていこうと思う。

 

 

あと研修医っていろんな科を回れて本当にいいね!

僕は今後、科で言えば総合診療とか家庭医の方に進んでいくんだけど、だからこそ整形外科や救命、検査科なども回ることがあとあとジャブのように役立ってくるらしい。この先生が言うんだから本当なんだろうなと思う。

 

そんなわけで2年目も楽しみだわ。

4月は放射線科を回ってるんだけど、指導医の先生の読影力がハンパないので読み方を学び、経験を積んでこよう!

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