前回(また病院見学へと繰り出す研修医。)の通り、見学に行ってきた。
今回病院見学に行って本当に良かった!
この1年間自分の病院でしか研修しておらず、ほとんど寮と病院とスタバ(読書・作業スペース)の往復しかしていなかったので、井の中の蛙状態だった。
研修で現場の医療が見えてきてからの初めての外の病院。
違う所はもちろんのこと、共通する所も知ることができた。
まずは違う所=「東京北社会保険病院の特徴」を書くと、
1.総合診療中心の病院
病床数は280床で、総合診療が力を持ってやっている東京では珍しい病院。
2.教育にめちゃ熱心
指導医は3人いて、そのどこかのチームに配属される。指導医の1人に南郷先生というアツい先生がいる。この先生がなんと教育回診を週3回もやってくれる。EBMを批判的吟味して網羅的に実践してる。自分でやるより出来る先生の考えを盗む方が効率がいい。南郷先生のHP(なんごろく)も勉強になる。
3.地域研修の選択の幅が広い。
地域に3ヶ月行くんだけど、全国に100カ所くらいあって、日本中を見に行ける。
4.高台で景色がいい
写真撮るの忘れた↓めっちゃキレイやったのに!!!僕は空がすごく好きなので、もし働いたら総合診療科のある6Fからの眺めに癒されるんだろうなぁ。。。あとできて9年目の病院なので建物がキレイ。うちの病院とえらい違いだ(笑)
5.電子カルテ
えっ?当たり前!?実はうちの病院はまだ導入してないのだ!やっぱ電子カルテの方がいいな。作業効率が上がる。オーダーやサマリーがなんと早くできることか…!!!外来しかやってない上の先生たちには分からないだろうが、入院受け持ちの若手医師の時間が奪われていく。。。
6.海外研修へのしっかりしたコネがある。
オレゴンやハワイに3ヶ月行ける。自分で頑張らずに確実に行けるのはいい。
そんなわけでいい病院だなと素直に思った。少なくとも初期研修はうちの病院よりいいと思った。
でもそんなことを言っても何も起きない。研修病院より何より自分の学ぶ姿勢が一番大事だし。
ただうちの病院関係者がこのBlogを見てガッカリしたら申し訳ないので、うちの方が良かった所を書くと、
1.ICU管理も結構できる
2.救命があるので3次もしっかり学べる
3.先生が多いので専門の先生に教えてもらえる
あと本当に上の先生たちがみんな優しい。北社会保険病院も良かったからうちの方が絶対いいとは言えないけど。
僕が今回見学して一番学んだこと。
それは共通した所を確認できたことだ。
結局やっている医療には変わりがない。
内科であれば、
朝は前日の救急外来で入院になった患者さんの申し送りがある。
診断が合っているか吟味して、必要な検査をオーダーする。
治療方針を決定する。
患者さんに会いに行く。
患者さんは10人弱とか受け持って、2時までには看護師さんに指示を取ってもらう。
治療がうまくいってるかチェックする。
退院する時は診療情報提供書を書いて、かかりつけ医に送ったりする。
患者さんが病気にかかり、診断・治療するのが医療。
今はエビデンスやガイドラインをどこでも手に入れることができるから、どこの病院にいようが自分がしっかり学ぶ姿勢を保つことができれば、それなりの(頑張れば最先端の)医療はできる。
自分の所でしか研修していなかったので、他の病院での研修より劣っているのではないかと心配になる時もあったけど、やっぱり自分が大事というので正しかった。
次回は東京で家庭医療を実施されている医療福祉生協連家庭医療学開発センターという所に見学に行ってくる予定。
またUPするので乞うご期待。
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追記
見学行ってきました。(ややこしい家庭医と総合診療医の違い。)