カフェにいたら、可愛い女の子が窓向きの椅子に座った。
その子の髪の毛には、新しい服についているシールがくっついていた。
即座に僕は思った。
なんとしてでも取ってあげないといけない!
こんな可愛い子がシールをつけたまま街を歩き、「新しい服を買ってそのまま着てるのかなぁ」なんて道行く人に思わせてはいけない!
気付いた時は恥ずかしくていたたまれなくなる。
今だ!今すぐあれを何とかしないと!
でも恥ずかしがりの僕は取ってあげたとしても、また戻って作業なんてできなくなる。
周りの目が気になってしまうのだ。
僕はカフェを出ることにした。
そして、あの子のシールを剥がしてあげるんだ!
と思って荷物を片付けていざ立ち上がろうとしたら、
コップを落として、割ってしまった!
音が辺りに鳴り響いて、僕はひたすら店員さんと隣の人に謝り、
それでもあの子のシールを剥がして帰った。
ドジ!俺!バカ!という気分になったが、やっぱりあの子は可愛いかった。