「頑張るビジネスパーソンのための時短ウォーキング講座」
肩こりや腰痛、膝痛に悩む人も多いのではないだろうか?肩や膝が痛くなれば整骨院や病院に行って治してもらうものだと思っているが、実際にはよくならないことも多い。そもそも痛みを予防することはできないのか?
ビジネスパーソンの健康づくりをミッションに掲げるジャパンヘルスケア。その企画第一弾である本イベントでは、理学療法士であり、ヨガ講師でもある中村尚人先生をお招きし、痛みを未然に防ぐ歩き方についてご紹介いただき、参加者は実践的に歩いてみて、その変化を体感した。
人は歩くことが基本
中村尚人先生はまず、 「ヒトは、脳が大きくなったから歩けるようになった?それとも、歩くようになったから脳が進化したか?」という質問を投げかけた。
答えは 「歩くようになったから脳が進化した」だという。
ホモエレクトスは、脳の大きさがヒトの半分である約900ccで二足歩行していたことが発見された。今ほど大きくなくても歩いていた。そこから考えられるのは、歩いたことによって手がフリーになって、脳が発達したということだ。
またヒトの踵が大きいということも歩くためにあるという。
「踵はショックの吸収作用があり、これは走るためなら踵はいらないはず。」
「馬などは踵は浮いて、指が進化したのがヒヅメですから。踵が大きいということはまちがいなくヒトは歩く動物なのです」
歩行には連鎖があり、ねじれが重要
「歩行にも連鎖がある」という。中村尚人先生は、歩行における連鎖は「ねじれ動作」だという仮説を提唱している。
生物の移動には脊柱を中心に行っていた。魚類、両生類は横にクネクネするような側屈で、哺乳類は屈伸し、ヒトは「回旋」だそう。
2足歩行で脊椎に重力の負担をいかにかけないかを考えると、重力に対して軸をつくって回旋動作すると、重力に負けるポイントがないのだ。
「回旋を取り入れて全身を連鎖させる。それが正しくて、最も効率よく歩く方法です」
痛みには必ず原因がある
四十肩、五十肩にこまる人は多い。四十肩は、肩の中が固まってしまうこと。なぜ起こるのか?肩を振っていないからだそう。腕は体幹の方に引いてしまうとよくなく、腕は伸ばすためにある。
「四十肩で困ってくるヒトは、例えば肩がけバックをずっと持ったり、何か引く動作を必ずやっています。それで、伸ばす方向の古典的なアイロン体操なんかが効くわけですね。手を振って歩くのも、その予防の一つです」
予防とは常になんでだろう?と考えることだという。筋肉が弱くなるのは、使わないから。使わない原因が必ずある。それを見つけ出すことが大事なのだ。
実践編「ペアウォーキング」
続いて、参加者が実際に歩くレッスンに移った。
胸郭回しペアウォーク
歩行は胸郭から始まる。
胸郭の回旋を意識して、肩甲骨の下を両手で支えて回旋運動を助けながら歩く。
腕振り強調ペアウォーク
同じく上腕をもって、前の手は回外、後ろの手は回内の動きを助けながら歩く。
骨盤をしっかり開いて歩く。
体幹と足をつなぐ腸腰筋を使う練習になる。
手押しペアウォーク
股関節を伸展し、つま先で蹴り、着地するまでの足の運びを意識できる。うまくいかない人は回旋ができていない人が多かった。
LINEスタンプに似たポーズだと盛り上がる。
肩押さえペアウォーク
足指をぐっと反らせたあとで指を戻すと、足底のアーチができ、指先と踵で体を支える自然に真っ直ぐな姿勢ができる。
その姿勢で肩を押さえ、重心が乗った形で歩く。
肩押しペアウォーク
肩の回旋運動が入ると、片足を浮かした状態で肩を押してもグラつかない。
レクチャーでの回旋運動の重要性を実感できるワークだった。
頭引っ張り・頭押しペアウォーク
両方の乳様突起を支えながら歩いていく。5kgもある頭がフリーになって、かつ頭が上の方向へと意識が向くため、正しい姿勢で歩ける。一人でやる場合は、両手で頭を押すと、逆に上への意識が生まれて同様の効果になる。
ペアウォーキングを終え、「習ったことを、実践してやる流れがよかった」などと参加者の反響も大きかった。
総集編「プロモーションウォーキング」
最後に、うまく歩けるようになった様子を動画撮影。
音楽に合わせて、リズムよく歩く。
実際に学んだことを、実践し、それを作品として形に残すというもの。
完成した動画は参加者で共有する予定だ。
「一緒にやって連帯感が生まれた」
「会全体の満足度は高かった」
と大好評のウォーキング講座。
次回は12月6日(日)に皇居を散歩するイベントを企画している。
「皇居ウォーク」
誰でも参加可能で、予約は不要。
また今後も毎月イベントを開催予定で、1月は姿勢講座だ。
詳細はfacebookページより。