伊勢志摩サミットの終わりがけ、夜間診療のお手伝いに行ってきました。
オバマ大統領や、各国の首脳がここに来てたんだ!と思うと不思議な気分でした。
サミット開催地である「志摩市」ですが、
実は医療が大きな問題となっています。
高齢化、過疎化に伴い、医師不足が顕著なのです。
特に大きな問題となっている救急医療について言うと、
例えば夜間志摩で救急車を呼んだ場合、受け入れ先は県立志摩病院しかありません。
もしそこが手いっぱいで断られてしまった場合、山を超えて伊勢まで搬送しなければならず、
その距離は、
片道1時間半。
入院しようものなら見舞いも大変です。
また当直の多忙に耐えかねて医師がいなくなったこともあり、夜間に県立志摩病院を歩いて来院しても受診することができず、
「病院の目の前で救急車を呼ぶ」
という状況です。
そんな志摩を救おう
高齢になっていく街ごと幸せにしよう、と
私の尊敬する先輩医師である江角さんが、
志摩に骨をうずめる心持ちで働きに来られました。
一昨年から志摩市民病院で働き始めたのですが、
この3月にもともと働いていた常勤の医師3人が揃って辞めてしまい、
たった1人、江角さんは取り残される形になりました。
病院自体が多額の赤字で、存続の危機。
あまりの赤字に潰した方がいいのではという声もあるなか、
江角さんが院長を務め、志摩市民病院の復興を誓ったのでした。
医師としては8年目。公立病院では、最年少だそうです。
どん底とも言える状況で、
江角さんは奮闘していました。
70%だった病棟稼働率を90%以上にあげ、
4月には停滞し続けていた経営も、上向きになりました。
市民病院スタッフの士気をあげるために奔走し、
それぞれの力を引き出しているようでした。
外からは学生や医療者ではない人をどんどん連れて来て、
「医療者じゃなくても医療はできる。人を幸せにすることが医療だから」
と、患者さんにネイルをしてもらったり、高校生の実習を受け入れたりしているのでした。
私も一昨年1ヶ月研修させてもらったこともあったのですが(原点回帰。三重県志摩での一ヶ月)、志摩市民病院スタッフは、見違えるように輝いて見えました。
すべては、患者さんのため。
安心して暮らせる街にしよう、
伊勢志摩サミット期間中だけでも、夜間の救急をやろう!
ということで、医学生にも看護助手として手伝いに来てもらっていました。
学生さんたちは、わざわざ夜間救急の当直を手伝いに2時間かけて代わる代わる来ていたのでした。
私自身にも志があり、ずっと志摩にいることはできないですが、少しでもつながりながらお手伝いできるといいなと思い、今回志摩に来ました。
もしみなさまにも何か応援できることがあれば、ご協力頂けたらと思います。
志摩市に住んでいます。
こんな事があったなんて。。。本当にありがとうございましたm(_ _)m
サミットにより注目された志摩市。
豊かな自然や美味しい食材などそれはそれは素晴らしいものだと私も思っています。
ただ先生が言われている通りの過疎化や医師不足。
住民として不安な部分が多いのも事実です。
うちも東京の大学へ行っている息子がいます。
残念なんですが就職を志摩市で!結婚や子育てを志摩市で!って勧めれないんです。。。
志摩市には出産できる病院もないんですよね。。。
なんとかなんとか安心して生活できる志摩市へ変わって行って欲しいと願っています。
志摩の若い人たちもいろいろと考えてくれていますが、このような繋がりや出会いを大切にして、教えて頂きたい事が山ほどあります。
今後もぜひぜひ、よろしくお願いいたします。
yukoさん
地元の人が勧められないというのは、もったいないことだなと思います。江角さんは志摩に「職と教育と医療」が必要だと言っていました。
なんとか変えていけたらいいですよね!少しずつですが、私も協力させて頂きます。
今後ともよろしくお願いします!
ありがとうございます。
よろしくお願いいたします。